【書評】『2040年の未来予測』〜20年後を想像したことがなかった30代営業マンが、いま何をするか決めるまで〜
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九州でルート営業をしている30代です。前々職はスポーツジムのトレーナー、筋トレ歴10年。運転中のAudibleで月2〜3冊。これは要約ではなく、読んで何を変えたかの記録です。
はじめに〜この本を手に取ったきっかけ〜
30代の中盤にいると、20年後は50代の半ばです。数字にすればすぐ出てくるのに、私はその頃の自分を具体的に想像したことが一度もありませんでした。
ルート営業という仕事は、毎日がよく似ています。同じ道を走り、同じ得意先を回り、同じような会話をする。安定しているという意味では恵まれているのですが、その分だけ今日と明日が地続きに見えすぎるのです。十年後もこの車に乗っているのだろうかと、ふと考えては、答えが出ないので考えるのをやめる。その繰り返しでした。
不安がないわけではありません。むしろ、はっきりしない不安がずっと胸の奥に居座っている感じです。それを直視するのが怖くて、目の前の仕事で紛らわせていたのだと思います。
そんな私が、少し覚悟して開いたのがこの一冊でした。
本の紹介
本の基本情報です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | 2040年の未来予測 |
| 著者 | 成毛眞 |
| 出版社 | 日経BP |
| ジャンル | 未来予測・社会・ビジネス |
技術や人口動態などをもとに、20年後の社会がどうなっていくかを見通していく一冊です。どんな予測が並ぶのかは、ぜひ本書で確かめてみてください。この記事では内容の紹介ではなく、読んだ私が自分の生活について何を考えたかをお話しします。
私がこの本から受け取った3つのこと
①私の不安の正体は、単に「知らない」ことだった
読み始めてすぐに気づいたのが、これでした。私が漠然と怖がっていたのは、将来が悪くなることではなく、将来がどうなるか分かっていないことそのものだったのです。
内容には、正直あまり明るくない話も出てきます。それでも読み進めるうちに、気持ちは重くなるどころか落ち着いていきました。輪郭のない不安より、はっきりした課題のほうが、人はずっと扱いやすい。
これは営業の数字と同じでした。目標が見えていない月がいちばん不安で、厳しくても数字が見えている月のほうが動ける。
②自分の仕事に引き寄せて読むと、まるで違う本になった
途中から読み方を変えました。社会全体の話としてではなく、「これは自分の仕事にどう関わるか」という視点で読むようにしたのです。
すると急に自分ごとになりました。ルート営業という働き方が20年後にどうなっているのか、何が機械に置き換わり、何が人に残るのか。答えは書いてありませんが、考える材料は十分にありました。
得意先を回りながら考えたのは、私の仕事のうち移動と手続きの部分は減っていくかもしれないが、長く付き合ってきた相手との信頼はすぐには置き換わらないということです。であれば、どちらを磨くべきかははっきりしています。
③備えるというのは、いま何を選ぶかということだった
読む前は、未来予測の本を読んでも「だから何ができるわけでもない」と思っていました。実際、20年後を私一人の力で変えることはできません。
でも読み終えて分かったのは、備えるとは未来をどうにかすることではなく、いまの選択を変えることだという単純な事実でした。20年後に効くかどうかは分からなくても、今日どちらを選ぶかは決められる。
筋トレを10年続けてきて、これは体で知っていたはずです。今日の一回が効いているかどうかは、その日には分からない。それでも積み上げた人だけが、後になって違いに気づく。
私はこの本で、将来の話から目をそらす癖がなくなりました。同じように漠然と不安な方は、ぜひ手に取ってみてください。
価格:990円 |
読む前と読んだ後で、私はこう変わった
自分の中で起きた変化を、正直にまとめます。
| 読む前の私 | 読んだ後の私 | |
|---|---|---|
| 将来への向き合い方 | 考えると不安になるので、考えるのをやめていた | 具体的に考えたほうが落ち着くと分かった |
| 20年後の自分 | 想像したことすらなかった | 50代半ばの生活を、家計を含めて書き出した |
| 仕事の捉え方 | 目の前の訪問先をこなすことだけ考えていた | 何が残り、何が置き換わるかを意識するようになった |
| 健康への意識 | 趣味としての筋トレ | 20年先まで働くための土台として捉え直した |
私が実際に変えたこと
①20年後の家計を、ざっくり書き出してみた
月末に妻と家計を眺める時間に、思い切って20年後の話をしてみました。細かい計算ではなく、大まかにどのくらい必要そうかという程度です。
子どもがいない我が家の場合、一般的なモデルケースがそのまま当てはまりません。だからこそ、自分たちで一度考えておく必要がありました。分からないなりに数字を置いてみるだけで、不安の大きさがずいぶん小さくなりました。
②営業以外で使える力を、ひとつだけ決めた
いろいろ手を出しても続かないのは、これまでの経験で分かっています。そこでひとつだけと決めました。
選んだのは「読んだことを人に伝わる形にする力」です。このブログを続けることが、そのまま練習になります。人前で話すのが苦手な私でも、書くことなら続けられる。20年後に何の役に立つかは分かりませんが、少なくとも今日から積み上げられます。
③筋トレを「趣味」から「土台」に位置づけ直した
10年続けてきた週1〜2の筋トレを、これまでは完全に趣味だと思っていました。読み終えてからは、20年先も働き続けるための土台として捉えるようになりました。
やっている内容は何も変わりません。それでも、位置づけが変わるとサボりにくくなります。前々職でトレーナーをしていた頃、続く人と続かない人の差は意志の強さではなく「何のためにやっているか」の明確さでした。自分にそれを適用するのに、ずいぶん時間がかかったものです。
まとめ〜こんな人に読んでほしい〜
『2040年の未来予測』は、こんな方におすすめです。
- 将来に漠然とした不安があるけれど、具体的に考えたことがない30代
- 毎日が似ていて、十年後の自分が想像できない人
- いまの仕事がこの先どうなるのか、気になっている人
- 不安を煽られるのではなく、材料をもらって自分で考えたい人
未来予測の本というと身構えてしまいますが、読んでみると扱っているのは驚くほど生活に近い話でした。だから怖くなるどころか、かえって落ち着きます。
私は相変わらず同じ道を走り、同じ得意先を回っています。それでも、20年後を一度は具体的に想像したという事実だけで、日々の選び方が少し変わりました。考えるのを先延ばしにしている方こそ、一度向き合ってみませんか。
本は「聴く」こともできます。 机に向かう時間が取れないときほど、移動時間のほうが確実です。
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