【書評】『ハーバードの人生を変える授業』〜自己肯定感が低い30代営業マンが、自分を励ますのをやめるまで〜
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九州でルート営業をしている30代です。前々職はスポーツジムのトレーナー、筋トレ歴10年。運転中のAudibleで月2〜3冊。これは要約ではなく、読んで何を変えたかの記録です。
はじめに〜この本を手に取ったきっかけ〜
前向きになろうとするほど、疲れることがあります。
私は自己肯定感が低いほうです。それを直そうとして、いわゆる前向きな本を何冊も読んできました。「自分を信じよう」「できると思えばできる」。読んだ直後は少し元気になります。
でも3日たつと元に戻る。しかも、戻ったこと自体で余計に落ち込む。前向きになれない自分が、また一つ証明された気がするからです。
この本もその類だろうと思っていました。手に取ったのは、タイトルに「授業」とあったからです。気持ちの話ではなく、やることが書いてあるなら試せるかもしれない、と。
本の紹介
本の基本情報です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | ハーバードの人生を変える授業 |
| 著者 | タル・ベン・シャハー |
| 出版社 | 大和書房 |
| ジャンル | ポジティブ心理学・自己啓発 |
短い章ごとに、その週に試す課題が置かれている構成です。どんな課題が出てくるのかは、ぜひ本書で確かめてみてください。この記事では内容の解説ではなく、読んだ私の気持ちの扱い方がどう変わったかをお話しします。
私がこの本から受け取った3つのこと
①落ち込むこと自体は、直す対象ではなかった
いちばん救われたのがこれでした。
私はずっと、落ち込む自分を欠陥だと思っていました。だから前向きな言葉で上書きしようとする。
本書が扱っているのは、負の感情を消そうとしないという方向でした。落ち込むのは人として自然で、消そうとするほど大きくなる。私がやっていたのは、押さえつけて反動を受けることの繰り返しでした。
②読む本ではなく、やる本だった
これは形式の話ですが、大きかったです。
各章が短く、最後に課題が置かれています。読み進めるより、止まって手を動かす作りになっている。私はこれまで、自己啓発書を「読み終える」ことをゴールにしていました。
前々職を思い出します。ジムで、トレーニング理論の本を読み込んでいる会員さんほど、実際には動いていませんでした。知識で満たされると、動く必要を感じなくなる。この本はその逃げ道が塞がれています。
③自分を励ますより、記録するほうが効いた
これがいちばん実務的な発見でした。
私は落ち込んだとき、自分を励まそうとしていました。効きません。嘘だと自分で分かるからです。
代わりに出てきたのが、その日にあった良かったことを書き留めるという課題でした。励ますのではなく、事実を残すだけ。評価を挟まないので、嘘になりようがない。自己肯定感が低い人間には、こちらのほうがずっと現実的でした。
私はこの本で、落ち込む自分を責めなくなりました。前向きになろうとして疲れている方は、ぜひ手に取ってみてください。
価格:880円 |
読む前と読んだ後で、私はこう変わった
自分の中で起きた変化を、正直にまとめます。
| 読む前の私 | 読んだ後の私 | |
|---|---|---|
| 落ち込んだとき | 前向きな言葉で上書きしようとした | そういう日として置いておく |
| 自己啓発書 | 読み終えることがゴールだった | 課題を1つやることがゴール |
| 自分への声かけ | 励まそうとして空回りしていた | 事実を書き留めるだけにした |
| 戻ってしまったとき | 戻ったこと自体で落ち込んだ | 戻るのが普通だと知った |
私が実際に変えたこと
①寝る前に、その日あった良かったことを3つ書く
いちばん続いているのがこれです。手帳に3行だけ。内容は本当に小さくて構いません。
「取引先で笑ってもらえた」「渋滞に巻き込まれなかった」。書いていて気づいたのは、私は放っておくと悪かったことばかり数えているということでした。良かったことは、意識して探さないと視界に入りません。
②運転中の反省を、1件までにした
私は運転時間が長いので、そのあいだずっと反省していました。反芻すればするほど気分が沈みます。
いまはその日の反省は1件までと決めています。2件目が浮かんだら、Audibleの音量を上げる。乱暴なやり方ですが、考える時間を物理的に埋めるほうが、意志で止めるより確実でした。
③前向きな言葉を、自分に使うのをやめた
これは引き算の変化です。「大丈夫」「きっとうまくいく」と自分に言うのをやめました。
嘘だと分かっているものを唱えても、私の場合は逆効果でした。代わりに、事実だけを確認します。「今月の数字は先月と同じ」。それだけ。落ち込みはしますが、余計な反動が来ません。
まとめ〜こんな人に読んでほしい〜
『ハーバードの人生を変える授業』は、こんな方におすすめです。
- 前向きになろうとして、かえって疲れている人
- 自己啓発書を読んだ直後だけ元気になる人
- 落ち込む自分を欠陥だと思っている人
- 自己肯定感が低く、励ましの言葉が響かない30代
一気に読む本ではありません。課題を飛ばして読み進めると、たぶん何も残りません。 私は最初にそれをやって、二周目でようやく手を動かしました。
派手さはありませんが、気持ちを変えようとせず、やることだけ渡してくれるのが私には合っていました。前向きになれない自分を責めている方は、まず3行書くところから試してみませんか。
本は「聴く」こともできます。 机に向かう時間が取れないときほど、移動時間のほうが確実です。
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