【書評】『insight(インサイト)』〜自分を分かっているつもりだった30代営業マンが、思い込みに気づくまで〜
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九州でルート営業をしている30代です。前々職はスポーツジムのトレーナー、筋トレ歴10年。運転中のAudibleで月2〜3冊。これは要約ではなく、読んで何を変えたかの記録です。
はじめに〜この本を手に取ったきっかけ〜
自己分析は得意なほうだと思っていました。
内向的で、人前が苦手で、自己肯定感が低い。継続だけは得意。自分の説明書は頭の中にできあがっているつもりでした。ブログでもその前提で文章を書いています。
ところが少し前、上司との面談で「意外と押しが強いところがあるよね」と言われました。まったく心当たりがなく、その場では愛想笑いをして流しました。帰りの車の中で、しばらくそのことを考えていました。
私が知っている自分と、周りから見えている自分がずれている。しかも、ずれていることに10年近く気づいていなかった。この本を手に取ったのは、その気持ち悪さが残っていたからです。
本の紹介
本の基本情報です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力 |
| 著者 | ターシャ・ユーリック |
| 出版社 | 英治出版 |
| ジャンル | 心理学・自己認識・ビジネス |
自己認識という切り口から、自分の捉え方を扱っていく一冊です。どんな調査や分類が示されるのかは、ぜひ本書で確かめてみてください。この記事では内容の解説ではなく、読んだ私が何に気づいたかをお話しします。
私がこの本から受け取った3つのこと
①自分を分かっている人は、思ったより少なかった
冒頭でいきなり不安になりました。
自己認識ができていると思っている人の割合と、実際にできている人の割合が、大きく食い違うという話です。私は間違いなく「できているつもり」の側でした。
考えてみれば当然で、自分の話し方も表情も、自分では見えません。私が知っているのは、自分の頭の中にある意図だけです。相手が受け取っているものとは別物でした。
②内省しても、正しく分かるとは限らない
これがいちばん意外でした。
自分を振り返る時間を持てば自己認識が深まる、と私は思い込んでいました。ところが、振り返り方によっては思い込みを強化するだけになるという指摘があったのです。
思い当たります。運転中に一人で考える時間が長いので、私は反省だけは人一倍しています。でもその内容は、たいてい「またうまく話せなかった」という同じ結論に戻るだけでした。深めているつもりで、同じ溝を掘っていた。
③聞くのが怖い相手ほど、価値のあることを知っている
そして結論として、他人に聞くしかないという話になります。
これは正直、いちばんやりたくないことでした。自己肯定感が低い人間にとって、自分の印象を人に尋ねるのは公開処刑に近い感覚があります。
ただ、前々職を思い出しました。フォームは自分では見えないので、鏡か人の目が要ります。私はトレーナーとして「見てもらってください」と何百回も言ってきました。それを自分にだけ許していなかった。
私はこの本で、人に自分の印象を聞けるようになりました。自己分析が得意なつもりの方は、ぜひ手に取ってみてください。
insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力 [ ターシャ・ユーリック ] 価格:2750円 |
読む前と読んだ後で、私はこう変わった
自分の中で起きた変化を、正直にまとめます。
| 読む前の私 | 読んだ後の私 | |
|---|---|---|
| 自己認識 | 自分のことは自分がいちばん分かっている | 見えていない部分があると前提を変えた |
| 振り返りの仕方 | 運転中に一人で反省していた | 同じ結論に戻っていないかを点検する |
| 人からの指摘 | 心当たりがなければ聞き流していた | ずれの手がかりとして受け止める |
| フィードバック | 求めたことがなかった | 決まった相手に、年に数回聞くことにした |
私が実際に変えたこと
①「なぜ」ではなく「何」で振り返るようにした
反省の形を変えました。「なぜうまく話せなかったのか」と考えると、性格や能力の話に落ちて終わります。
代わりに「何が起きたのか」を書くようにしました。相手が黙った場面はどこか、話が長くなったのは何分あたりか。事実に寄せると、次に試せることが出てきます。運転中の反省が、ようやく前に進むようになりました。
②妻に、自分の印象を聞いてみた
いちばん勇気が要りました。月末に家計を眺める時間に、思い切って聞いてみたのです。
返ってきたのは「決めるのが遅い」でした。押しが弱いのではなく、決断が遅いだけという見方は自分にはなかったので、正直こたえました。ただ、上司の「押しが強い」という言葉とも、実は矛盾しない。決めるまでが遅くて、決めたあとは頑固なのだと思います。
③年に数回、決まった相手に聞くと決めた
毎回聞くのは無理なので、相手と頻度を先に決めました。上司と、同期がひとり。それだけです。
回数を絞ったことで、聞くこと自体のハードルが下がりました。いつでも聞くと決めると、結局いつまでも聞きません。これは筋トレの頻度を週1〜2に固定したのと同じ考え方です。
まとめ〜こんな人に読んでほしい〜
『insight(インサイト)』は、こんな方におすすめです。
- 自己分析は得意なほうだと思っている人
- 人からの指摘に、心当たりがなくて戸惑った経験のある人
- 反省しているのに、同じ失敗を繰り返している人
- 自分の強みや弱みを、自分の中だけで決めている30代
読み終えて残ったのは、自分についての情報は、自分の外にもあるという当たり前の事実でした。頭の中だけで完結させていたことが、いちばんの問題だったのだと思います。
いまも人に印象を聞くのは怖いです。それでも、聞いたときに返ってくる言葉は、一人で何時間考えても出てこないものでした。自己分析に自信がある方こそ、一度読んでみませんか。
本は「聴く」こともできます。 机に向かう時間が取れないときほど、移動時間のほうが確実です。
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