【書評】『GIVE & TAKE』〜頼まれごとを断れない30代営業マンが、与え方を変えるまで〜
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九州でルート営業をしている30代です。前々職はスポーツジムのトレーナー、筋トレ歴10年。運転中のAudibleで月2〜3冊。これは要約ではなく、読んで何を変えたかの記録です。
はじめに〜この本を手に取ったきっかけ〜
断るのが苦手です。
取引先から範囲外の頼みごとをされても、まず引き受けてしまう。社内で誰もやりたがらない作業が回ってきても、黙って受ける。人前で強く出るのが苦手な人間の、典型的な振る舞いだと思います。
それで感謝されることもあるので、悪いことばかりではありません。ただ、月末になると自分の仕事が終わっておらず、夜に持ち帰る。そんな月が何度も続きました。
与えることが良いのは分かる。でも、与えているのに疲れているのはなぜなのか。この本を開いたのは、そこが知りたかったからです。
本の紹介
本の基本情報です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 |
| 著者 | アダム・グラント |
| 出版社 | 三笠書房 |
| ジャンル | ビジネス・人間関係・組織心理学 |
人との関わり方を3つのタイプに分けて、成果との関係を扱っていく一冊です。どんな研究が紹介されるのかは、ぜひ本書で確かめてみてください。この記事では内容の解説ではなく、読んだ私の働き方がどう変わったかをお話しします。
私がこの本から受け取った3つのこと
①与える人の中に、うまくいく人といかない人がいた
いちばん刺さったのがこれです。
与える側に回る人が得をする、という単純な話ではありませんでした。同じように与えていても、消耗して終わる人と、そうでない人がいる。私は明らかに前者でした。
違いは、与える相手と量を自分で決めているかどうかにありました。私は求められるまま応じていただけで、選んでいなかった。与えていたのではなく、断れなかっただけだったと気づかされました。
②営業の数字が、遅れてついてくる理由が分かった
これは実感と一致しました。
私が長く付き合っていただいている取引先は、たいてい最初の数年は数字になっていません。困りごとに付き合っていただけの時期があって、そのあとから話が来るようになる。
以前はこれを「運がよかった」と説明していました。でも本書を読んで、与える関わり方は結果が出るまでが遅いだけなのだと分かりました。短期で評価すると損に見えて、長く見ると違う。口下手な自分が営業を続けてこられた理由も、たぶんここにあります。
③断ることは、与えるのをやめることではなかった
いちばん気持ちが軽くなったのがこれです。
すべてに応じていると、本当に力を貸したい相手に何も残りません。限りある時間をどこに使うかを決めるのは、与える側の責任でもある。
前々職のジムでも同じでした。全員に同じだけ時間をかけようとして、結局どの人にも中途半端になった時期があります。あのときの反省を、営業の仕事では活かせていませんでした。
私はこの本で、頼まれごとを抱え込んで夜に持ち帰ることがなくなりました。断るのが苦手な方は、ぜひ手に取ってみてください。
GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 [ アダム・グラント ] 価格:2420円 |
読む前と読んだ後で、私はこう変わった
自分の中で起きた変化を、正直にまとめます。
| 読む前の私 | 読んだ後の私 | |
|---|---|---|
| 頼まれごと | 断れずに全部引き受けていた | 引き受ける範囲を自分で決めるようになった |
| 与えることの意味 | 相手に合わせて応じること | 誰に何をどれだけ、を自分で選ぶこと |
| 成果が出ない時期 | 損をしていると感じていた | 遅れて返ってくる時期だと捉えた |
| 月末の残業 | 持ち帰りが常態化していた | 引き受ける量を調整して減らした |
私が実際に変えたこと
①「今日はここまで」と範囲を先に伝えるようにした
断るのではなく、範囲を示すやり方に変えました。「その件は明日の午前でよければ動けます」と言う。
全部断るのは今でもできません。ただ、いつ・どこまでなら、を先に言うだけで、抱え込みが目に見えて減りました。相手も困った様子はなく、断られること自体を嫌がっていたのではなかったのだと分かりました。
②見返りを期待しない相手を、意識的に決めた
数字にならなくても力を貸すと決めた取引先を、いくつか選びました。逆に言えば、それ以外は範囲内で対応します。
薄情なようですが、選んだことで、その相手にかける時間が濃くなりました。以前は全員に薄く配っていて、誰にとっても中途半端だったのだと思います。
③後輩の相談を、断らない時間帯を決めた
朝の30分だけは、何を聞かれても手を止めると決めました。それ以外は「あとで」と言います。
以前はいつでも応じていて、自分の作業がまったく進みませんでした。時間を区切ったほうが、相談の中身が濃くなったのは意外でした。相手も、限られていると分かると要点から話してくれます。
まとめ〜こんな人に読んでほしい〜
『GIVE & TAKE』は、こんな方におすすめです。
- 頼まれごとを断れず、自分の仕事が後回しになる人
- 人に与えているのに、なぜか消耗していると感じる人
- 短期で成果が出ないことに、焦りを感じている人
- 口下手で、押しの強さでは勝負できないと思っている30代
読んで安心したのは、与える関わり方が弱さではないと分かったことでした。ただし、無条件に与えるのとは違う。ここを取り違えていたから、私は疲れていたのだと思います。
いまも断るのは苦手です。それでも、引き受ける量を自分で決めるようになっただけで、月末の景色が変わりました。
本は「聴く」こともできます。 机に向かう時間が取れないときほど、移動時間のほうが確実です。
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