【書評】『エッセンシャル思考』〜頼まれごとを全部引き受けていた30代営業マンが、断る基準を持つまで〜
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九州でルート営業をしている30代です。前々職はスポーツジムのトレーナー、筋トレ歴10年。運転中のAudibleで月2〜3冊。これは要約ではなく、読んで何を変えたかの記録です。
はじめに〜この本を手に取ったきっかけ〜
「なんでも屋」になっている自覚がありました。
ルート営業は、取引先から範囲外の相談を持ちかけられることが多い仕事です。社内でも、誰もやりたがらない作業が回ってきます。私は人前で強く出るのが苦手なので、まず引き受けてしまう。
その結果どうなるか。一日の終わりに、自分が何を進めたのか思い出せない日があるのです。動き回った実感だけがあって、成果が残っていない。
「よく気がつくね」と言われるのは嬉しい。でも、そう言われるたびに自分の仕事が後ろへずれていく。この本を開いたのは、その悪循環をどうにかしたかったからです。
本の紹介
本の基本情報です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする |
| 著者 | グレッグ・マキューン |
| 出版社 | かんき出版 |
| ジャンル | 生産性・時間術・意思決定 |
やることを減らすという一点を、徹底して扱う一冊です。どんな考え方が示されるのかは、ぜひ本書で確かめてみてください。この記事では内容の解説ではなく、読んだ私の断り方がどう変わったかをお話しします。
私がこの本から受け取った3つのこと
①「やらない」を決めていなかったから、選べなかった
いちばん刺さったのがこれでした。
私は断れない人間だと思っていました。でも読みながら気づいたのは、断る基準を持っていなかっただけだということです。基準がないから、頼まれるたびにゼロから考える。考えるのが面倒だから、結局引き受ける。
意志が弱いのではなく、判断の材料がなかった。そう捉え直すと、責める相手が自分の性格から仕組みに変わりました。
②全部そこそこにやると、全部そこそこで終わる
これは前々職の反省と重なりました。
ジムのトレーナーだった頃、私は全員に同じだけ時間をかけようとしていました。結果として、誰にとっても中途半端な指導になった時期があります。伸びた人は、こちらが集中して見ていた人だけでした。
営業でも同じことをやっていました。全部の取引先に薄く配って、どこにも刺さっていない。分散は公平ではなく、ただの薄まりでした。
③断ることは、相手を拒むことではなかった
いちばん気持ちが軽くなったのがこれです。
私はずっと、断る=相手を否定する、だと思っていました。だから言い出せない。ところが本書が扱っているのは、何に時間を使うかを自分で決めるという話で、相手との関係を切る話ではありませんでした。
考えてみれば、いま抱えている量のままでは、本当に力を貸したい相手に何も残せません。断らないことのほうが、よほど不誠実だったのかもしれません。
私はこの本で、頼まれごとに即答しなくなりました。なんでも引き受けてしまう方は、ぜひ手に取ってみてください。
エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする [ グレッグ・マキューン ] 価格:1760円 |
読む前と読んだ後で、私はこう変わった
自分の中で起きた変化を、正直にまとめます。
| 読む前の私 | 読んだ後の私 | |
|---|---|---|
| 頼まれごと | その場で反射的に引き受けていた | 一晩持ち帰って基準に照らす |
| 断れない理由 | 自分の性格のせいだと思っていた | 基準がなかっただけだと分かった |
| 取引先への配分 | 全部に薄く配っていた | 重い先を決めて時間を寄せた |
| 一日の終わり | 何をしたか思い出せない日があった | 進めたことを1つは言える |
私が実際に変えたこと
①即答をやめて、「明日の朝に返します」と言うようにした
いちばん効いたのがこれでした。断るのが苦手なら、その場で答えないようにすればいいと割り切ったのです。
「一度持ち帰らせてください」と言うだけ。翌朝に返します。一晩あくと、引き受けるかどうかを冷静に判断できます。その場の空気で決めていたときとは、結論が変わることがかなりありました。
②引き受ける基準を、紙に3つ書いた
基準がないのが問題だったので、先に決めました。「自分でないとできないか」「今月の数字につながるか」「家族との時間を削らないか」の3つです。
手帳の最初のページに書いて、迷ったら見ます。3つとも当てはまらない依頼は、丁寧に断る。書いてあると、断るときの後ろめたさが減りました。基準に従っているだけなので、相手を否定している感覚がありません。
③取引先を「重い先」と「軽い先」に分けた
薄く配るのをやめました。時間をかける先をいくつか決めて、それ以外は範囲内で対応します。
冷たいようですが、決めてから、重い先での商談が明らかに濃くなりました。訪問前に調べる時間が取れるようになったからです。以前は全部の先を同じ準備量で回っていて、どこにも踏み込めていませんでした。
まとめ〜こんな人に読んでほしい〜
『エッセンシャル思考』は、こんな方におすすめです。
- 頼まれごとを断れず、自分の仕事が後回しになる人
- 一日中動いたのに、何をしたか思い出せない日がある人
- 全部そこそこにやって、どれも中途半端だと感じている人
- 人前で強く出るのが苦手で、なんでも屋になっている30代
読み終えて残ったのは、やることを減らすのは怠けることではないという感覚でした。減らして空いた時間を寝て過ごすなら怠けですが、そこに残したいものを置くなら話は別です。
いまも断るのは苦手です。それでも、基準があると迷う時間が短くなりました。なんでも引き受けてしまう方は、まず基準を3つ書いてみませんか。
本は「聴く」こともできます。 机に向かう時間が取れないときほど、移動時間のほうが確実です。
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