【書評】『幸福の「資本」論』〜幸せは気持ちの問題だと思っていた30代営業マンが、自分の持ち物を数え直すまで〜
※この記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます
九州でルート営業をしている30代です。前々職はスポーツジムのトレーナー、筋トレ歴10年。運転中のAudibleで月2〜3冊。これは要約ではなく、読んで何を変えたかの記録です。
はじめに〜この本を手に取ったきっかけ〜
自分が幸せなのかどうか、よく分からない時期がありました。
仕事は続いているし、妻との関係も悪くありません。健康で、週1〜2の筋トレも10年続いています。不幸ではない。でも、幸せだと胸を張って言えるかというと言葉に詰まる。
そのくせ、ふとした瞬間に不安になります。同世代の年収の話を聞いたとき、営業所に若い人が入ってきたとき、実家の親の話が出たとき。不安の中身がバラバラなのに、まとめて「このままでいいのか」に変換していたのだと思います。
車を走らせながら考えても、いつも同じところをぐるぐる回るだけでした。この本を手に取ったのは、その漠然としたものに形をつけたかったからです。
本の紹介
本の基本情報です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | 幸福の「資本」論 あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」 |
| 著者 | 橘 玲 |
| 出版社 | ダイヤモンド社 |
| ジャンル | 人生設計・お金・キャリア |
幸福を、気分ではなく「持っているもの」の組み合わせとして考えていく一冊です。どんな整理がされるのかは、ぜひ本書で確かめてみてください。この記事では内容の解説ではなく、読んだ私が何を数え直したかをお話しします。
私がこの本から受け取った3つのこと
①不安をひとまとめにしていたから、動けなかった
いちばん腑に落ちたのがこれでした。
私の「このままでいいのか」は、実は種類の違う不安が混ざったものでした。お金の不安、仕事が続けられるかの不安、人とのつながりの不安。全部ちがう話なのに、ひとかたまりで抱えていた。
ひとかたまりだから、手のつけようがなかったのだと思います。分けてしまえば、それぞれには対処のしようがある。運転中にぐるぐる回っていたのは、考えていたのではなく、ただ攪拌していただけでした。
②お金の話だけしていても、埋まらない部分があった
これは正直、耳が痛い指摘でした。
私はブログでお金の本をよく扱っています。家計を見て、積立の設定をして、それで安心しようとしていました。ところが数字が増えても、消えない不安がある。
考えてみれば当たり前で、私が不安なのは老後の資金だけではありません。口下手なまま営業を続けられるのか、人前が苦手な人間が10年後も職場にいられるのか。それは家計簿では解決しない類の話でした。片方だけ整えて安心しようとしていたのが間違いでした。
③つながりの数を、一度も数えたことがなかった
いちばん考え込んだのがこれです。
お金は口座を見れば分かります。仕事の力も、数字や社歴である程度は測れます。でも、自分に何人の関係があるのかを、私は数えたことがありませんでした。
やってみると、想像より少なかったです。妻と、実家と、営業所の同僚が数人。前々職のジムでは毎日何十人と話していたのに、いまは会う人の数そのものが減っている。運転している時間が長いというのは、一人でいる時間が長いということでもありました。
私はこの本で、漠然とした不安を分けて考えられるようになりました。同じもやもやを抱えている方は、ぜひ手に取ってみてください。
幸福の「資本」論 あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」 [ 橘 玲 ] 価格:1980円 |
読む前と読んだ後で、私はこう変わった
自分の中で起きた変化を、正直にまとめます。
| 読む前の私 | 読んだ後の私 | |
|---|---|---|
| 不安の捉え方 | 「このままでいいのか」の一言で抱えていた | 3つに分けて、どこが弱いかを見る |
| お金への向き合い方 | 数字を増やせば安心できると思っていた | それでは埋まらない部分があると知った |
| 人とのつながり | 数えたことがなかった | 意識して増やす対象になった |
| 将来の考え方 | 漠然と不安なだけだった | 弱いところから順に手を打つ |
私が実際に変えたこと
①不安を、3つの箱に分けて書き出した
まずこれをやりました。手帳の見開きに線を引いて、お金・仕事・人の3つに分けるだけです。
書いてみると、私の不安の大半は真ん中の箱に入っていました。お金の心配だと思っていたものが、実は「働けなくなったら」という話だったのです。だとすれば、積立の額を増やすより、営業以外にできることを一つ増やすほうが効く。手の打ちどころが変わりました。
②月に一度、仕事以外の人に会う日を決めた
いちばん腰が重かったのがこれです。人前が苦手なので、放っておくと一生増えません。
前々職のジム仲間に連絡して、年に数回は顔を出すようにしました。それだけで、営業所と家の往復しかなかった一か月の景色が変わります。筋トレを週1〜2に固定して10年続いたのと同じで、頻度を決めてしまえば、苦手なことでも回りはじめるのだと思います。
③ブログを「三つ目の箱」に数え直した
これがいちばん大きい変化かもしれません。
書評ブログは、私にとってただの趣味でした。でも読み終えたあと、これは仕事の力にもつながりの入り口にもなっていると気づきました。実際、感想をいただくことで知らない方とやり取りが生まれています。
収益はまだ小さいままです。それでも、趣味の欄から動かして数え直しただけで、続ける理由がはっきりしました。完璧を待たず60点で始めておいてよかったと、いまは思っています。
まとめ〜こんな人に読んでほしい〜
『幸福の「資本」論』は、こんな方におすすめです。
- 不幸ではないが、幸せだとも言い切れない人
- 「このままでいいのか」を何年も抱えている人
- お金の勉強をしているのに、不安が消えない人
- 仕事と家の往復で、人と会う機会が減っている30代
読み終えて残ったのは、幸福は気分ではなく、持ち物の組み合わせで見たほうが扱いやすいという感覚でした。気分は動かせませんが、持ち物なら増やせます。
私の場合、いちばん薄かったのは人とのつながりでした。自分で数えるまで、まったく自覚がなかったのが正直なところです。漠然とした不安を持て余している方は、一度分けて数えてみませんか。
本は「聴く」こともできます。 机に向かう時間が取れないときほど、移動時間のほうが確実です。
関連記事へのリンク
【関連記事】『本当の自由を手に入れる お金の大学』の書評はこちらお金の側を具体的に整える本です。本書で「どこが弱いか」を見てから読むと、手をつける順番が決めやすくなります。
【関連記事】『サイコロジー・オブ・マネー』の書評はこちらお金と感情の関係を扱った一冊です。数字が増えても不安が消えない理由は、こちらのほうが腹に落ちました。
【関連記事】『ユダヤ人大富豪の教え3』の書評はこちら誰と過ごすかを考える本です。私がいちばん薄いと気づいた「つながり」の話は、こちらと合わせて読むと動きやすくなります。
ご購入はこちら

