【書評】『考える技術・書く技術』〜報告が長いと言われ続けた30代営業マンが、話す順番を変えるまで〜
※この記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます
九州でルート営業をしている30代です。前々職はスポーツジムのトレーナー、筋トレ歴10年。運転中のAudibleで月2〜3冊。これは要約ではなく、読んで何を変えたかの記録です。
はじめに〜この本を手に取ったきっかけ〜
「で、結局どうなったの」
上司にこう言われるのが、長いあいだ怖かったです。報告している最中に挟まれるので、そのたびに話が止まる。人前で話すのが苦手なぶん、余計に焦ります。
自分では丁寧に話しているつもりでした。経緯を順番に説明しないと、相手が判断できないと思っていたからです。訪問して、こう言われて、それでこう返して、その結果……と積み上げていく。
でも相手が知りたいのは、たぶん最後の一行だけでした。頭では分かっているのに、口を開くとまた経緯から始めてしまう。この本を手に取ったのは、その癖を直したかったからです。
本の紹介
本の基本情報です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | 考える技術・書く技術 新版 問題解決力を伸ばすピラミッド原則 |
| 著者 | バーバラ・ミント |
| 出版社 | ダイヤモンド社 |
| ジャンル | 論理思考・文章術・ビジネススキル |
考えを組み立てる順番そのものを扱う一冊です。どんな原則が示されるのかは、ぜひ本書で確かめてみてください。この記事では内容の解説ではなく、読んだ私の報告がどう変わったかをお話しします。
私がこの本から受け取った3つのこと
①伝わらないのは、話し方ではなく順番の問題だった
いちばん納得したのがこれでした。
私は自分の話し方が下手なのだと思っていました。声が小さい、間の取り方が悪い、語彙が足りない。だから話し方の本ばかり読んできたのです。
ところが本書が扱っているのは、話す前の組み立てでした。何を先に言うか。順番が違えば、どんなに滑らかに話しても伝わらない。私が直すべきだったのは口ではなく、頭の中の並べ方だったわけです。
②経緯から話すのは、自分のためだった
これは認めるのがきつかったです。
なぜ経緯から話すのか。考えてみると、自分が納得するためでした。順を追って説明すると、自分の判断が正しかったと確認できる。相手のためではなく、自分の不安のためにやっていたのです。
前々職でも同じでした。フォームを直すとき、理屈を全部説明してから動いてもらおうとして、会員さんの目が死んでいくのを何度も見ています。先に結論を渡して、必要なら理由を足す。逆でした。
③グループにして数を減らすと、こちらも楽になった
これは実務で効きました。
伝えたいことが5つあるとき、私は5つ並べていました。相手は覚えられません。本書を読んでからは、似たものをまとめて3つ以下にするようにしています。
面白いのは、まとめる作業をすると自分の理解も整理されることでした。まとめられないときは、そもそも自分が分かっていない。話す前に気づけるようになったのは、思わぬ収穫でした。
私はこの本で、報告で「で、結局?」と言われなくなりました。話が長いと言われる方は、ぜひ手に取ってみてください。
考える技術・書く技術新版 問題解決力を伸ばすピラミッド原則 [ バーバラ・ミント ] 価格:3080円 |
読む前と読んだ後で、私はこう変わった
自分の中で起きた変化を、正直にまとめます。
| 読む前の私 | 読んだ後の私 | |
|---|---|---|
| 報告の順番 | 経緯から積み上げていた | 結論を先に置く |
| 伝わらない原因 | 自分の話し方が下手だと思っていた | 組み立ての順番だと分かった |
| 伝えたいことの数 | 思いついた順に全部並べていた | まとめて3つ以下にする |
| 報告前の準備 | 何も用意していなかった | 一行だけ先に書く |
私が実際に変えたこと
①報告の前に、結論を一行だけ手帳に書く
いちばん効いたのがこれでした。上司に話しかける前に、伝えたい結論を一行だけ書く。それだけです。
書くのに30秒もかかりません。それでも、書いた日と書かなかった日で、報告にかかる時間が明らかに違います。書いていないと、私は必ず経緯から話し始めるからです。手が覚えている癖なので、口ではなく紙で止めるしかありませんでした。
②商談の切り出しを、要望の確認から始めるようにした
営業でも同じ順番の問題がありました。以前は新商品の説明から入っていましたが、いまは「前回いただいた件、こうなりました」から入ります。
相手が知りたいことを先に置くと、そのあとの話を聞いてもらえます。押しが弱い自分でも、順番を変えるだけで最後まで話せるようになりました。話す量はむしろ減っています。
③社内メールの件名に、結論を入れた
小さいことですが、これも変えました。「〇〇の件」ではなく「〇〇の件、来週訪問で調整つきました」と書きます。
件名で用件が終わるなら、それがいちばん親切だと思うようになりました。返信が早くなったのは分かりやすい変化です。開かなくても判断できるからだと思います。
まとめ〜こんな人に読んでほしい〜
『考える技術・書く技術』は、こんな方におすすめです。
- 報告の途中で「で、結局?」と言われたことがある人
- 丁寧に説明しているのに、伝わっていないと感じる人
- 話し方の本を読んでも改善しなかった人
- 人前が苦手で、話すと焦って長くなる30代
正直に言うと、読みやすい本ではありません。翻訳も硬く、値段も安くない。私は途中で何度か止まりました。
それでも、話し方ではなく順番の問題だと分かったことだけで、読んだ価値がありました。話が長いと言われ続けている方は、口を直す前に順番を疑ってみませんか。
本は「聴く」こともできます。 机に向かう時間が取れないときほど、移動時間のほうが確実です。
関連記事へのリンク
【関連記事】『1分で話せ』の書評はこちら同じ「結論から話す」を、もっと平易に扱った本です。本書が硬くて進まない方は、こちらから入ると挫折しません。
【関連記事】『具体と抽象』の書評はこちら話が噛み合わない原因を、抽象度の違いから説明する一冊です。まとめて数を減らす作業は、こちらを読むとやりやすくなります。
【関連記事】『ゼロ秒思考』の書評はこちら考えを紙に出す習慣の本です。報告前に一行書くという私の習慣は、こちらの延長線上にあります。
ご購入はこちら

