【紹介】『世界一流エンジニアの思考法』〜手を動かすほど遅くなる30代の会社員に、理解に時間を使うという選択肢〜
※この記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます
九州でルート営業をしている30代です。前々職はスポーツジムのトレーナー、筋トレ歴10年。運転中のAudibleで月2〜3冊。
はじめに〜エンジニアの本ですが、営業の私が気になりました〜
私はコードを書けません。 それでもこの本が気になったのは、著者が「三流プログラマだった」と書いているからです。
分からないまま手を動かして、動かないから直して、また動かない。その繰り返しで時間が溶けていく感覚は、職種が違っても同じだと思いました。
営業でも起こります。提案が通らないから資料を作り直す。それでも通らないから、また作り直す。 通らない理由を分かっていないので、何度作り直しても当たりません。
手数を増やすことで、考えていない時間を埋めているわけです。
本の紹介
| 書名 | 世界一流エンジニアの思考法 |
| 著者 | 牛尾剛 |
| 出版社 | 文藝春秋 |
| ジャンル | 仕事術・思考法・生産性 |
米マイクロソフトで働く著者が、周囲の一流の同僚を観察して書いた本です。紹介文を読むかぎり、一流のエンジニアが何を考えて手を動かしているのかを扱った本です。詳しくはぜひ本書で。
30代の会社員に刺さるのは、この3点
①試行錯誤の回数は、理解不足の目印
とりあえず試すのは、一見すると行動的で良いことに見えます。社内でも評価されやすい。
ただ、試す回数が多いということは、当たりをつけられていないということです。理解していれば、1回か2回で済みます。
営業でいえば、訪問件数を増やすのは、誰に売れるか分かっていないからです。分かっていれば、行く先は絞れます。件数は努力の量ではなく、分かっていない量の目印かもしれません。
②「その場で解決する」を諦めている
分からないことがあったとき、「持ち帰って確認します」と言っていませんか。私は毎日言っています。
持ち帰ると、こちらは調べ直す時間が要り、相手は待たされます。その場で解けなかったぶんのコストを、二人で払っています。
30代になると、持ち帰るのが丁寧な対応だと思い込みます。若いころは分からないとその場で聞けたのに、立場ができると聞けなくなる。分からないことを、分からないまま持ち帰るようになります。
③マルチタスクは、丁寧にやっているつもりで遅い
運転しながら考え、信号で連絡を返し、訪問先で別件を思い出す。同時に3つ触っていると、全部を進めている気がします。
実際には、切り替えのたびに前の内容を思い出す時間が要ります。その時間は、どこにも記録されません。
訪問先で3件の話を同時には進められません。1件ずつ終わらせます。デスクに戻った途端、なぜか同時にやろうとします。
しかも厄介なのは、同時に触っているほうが忙しく見えることです。社内では、その忙しさが評価されることさえあります。
「あの人はいつも動いている」は、褒め言葉として使われます。動いていることと、進んでいることは別なのですが、外からは区別がつきません。
職種は違っても、手数で埋めている自覚がある方には届く本だと思います。気になった方はぜひ。
価格:1760円 |
取り入れると、こう変わります
| 取り入れる前 | 取り入れたあと | |
|---|---|---|
| うまくいかないとき | もう一度やってみる | なぜ外れたかを先に考える |
| 分からないこと | 持ち帰って確認する | その場で聞けないか試す |
| 仕事の進め方 | 同時に3つ触る | 1つ終わらせてから次へ |
| 手数の多さ | 頑張っている証拠だと思う | 理解が足りない目印だと見る |
今日から取り入れられる3つ
①やり直す前に、外れた理由を1行書く
同じ作業を2回目にやる前に、なぜ1回目が外れたのかを1行だけ書きます。書けなければ、3回目も外れます。
②「持ち帰ります」を、1日1回だけ我慢する
その場で聞く。 恥ずかしいのは一瞬で、持ち帰ると両方の時間が減ります。
1日1回でいいので、持ち帰ろうとした瞬間に踏みとどまってみる。思ったより問題になりません。
③同時に触るのを、2つまでにする
3つを2つに減らすだけで、切り替えの回数はかなり減ります。ゼロにはできないので、減らすところから始めます。
まとめ〜こんな方に読んでほしい〜
- 手を動かしているのに、前に進んでいる感じがしない方
- 「持ち帰って確認します」が口ぐせになっている方
- エンジニアではないが、仕事の速さを上げたい方
技術書ではありません。 コードの話はほとんど出てこないので、私のような営業でも読めます。
30代は、手数でなんとかしてきたやり方が通じなくなる時期です。理解に時間を使う、という発想を持っておくと、あとが違ってくると思います。
本は「聴く」こともできます。 机に向かう時間が取れないときほど、移動時間のほうが確実です。
関連記事へのリンク
【関連記事】『大事なことに集中する』の記事はこちらまとまった時間を確保する話です。理解に時間を使うには、その時間そのものが要るので、順番としてはこちらが先かもしれません。
【関連記事】『イシューからはじめよ』の書評はこちらそもそも何を解くべきかを決める話です。当たりをつけるという点で、この本といちばん近い場所にあります。
【関連記事】『エフォートレス思考』の記事はこちら力の入れどころを変える話です。手数を増やさない、という方向が共通しています。
ご購入はこちら

