【書評】給料が頭打ちに見えてきた30代が、順番を変えるために読み直した6冊
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九州でルート営業をしている30代です。前々職はスポーツジムのトレーナー、筋トレ歴10年。運転中のAudibleで月2〜3冊。
はじめに〜増えないのは分かった、という方へ〜
同じルートを4年半回っています。去年より売れても、手取りはほとんど変わりません。昇給の額はだいたい見当がつくようになりました。
それが分かった年から、お金の本を読むようになりました。十数冊読みました。
正直に書くと、読んだ分だけ不安が増えた時期があります。 知らないことが次々出てくるので、まだ足りない気がしてくる。入れるほど落ち着かなくなる、という状態でした。
このブログにはその頃の書評が残っています。並べ直してみて、はっきりしたことがあります。
効いたのは「増やす方法」を書いた本ではありませんでした。順番・枠・基準のどれかを決めさせる本だけが残っていました。
その線で6冊を選び直しました。読む順番も、そのほうがいいと思う順に並べています。
| 順 | 何をする段階か | 冊数 |
|---|---|---|
| 1 | 足元を数える(いま何がどうなっているか) | 2冊 |
| 2 | 比べるのをやめる(増やす前に手を止める) | 2冊 |
| 3 | 何のために使うかを決める | 2冊 |
3から入ると続きません。 使い道を決める前に、足元の数字を知らないままだからです。
まず、足元を数える2冊
増やす方法を探す前に、いま何がどうなっているかを見る段階です。地味ですが、ここを飛ばすと次が効きません。
金持ち父さん貧乏父さん
給料の額しか見ていなかった、と気づかせる本です。
私はこれを読んで、給与明細を初めて最後まで読みました。 控除の項目を一つずつ調べて、十年以上見てきた紙に知らない言葉がいくつもあることを知りました。
手取りが増えるわけではありません。それでも、足元を知らないまま将来を心配していたと分かったのが大きかったです。
本当の自由を手に入れる お金の大学
何から手をつけるかを、順番で示してくれる本です。
私が変えたのは通信費と保険を一つずつ見直したことですが、いちばん残ったのは「月にひとつだけ」というルールを決めたことでした。一年で十二個です。
やる気があるうちに全部片づけようとするのをやめた、というだけの話です。
次に、比べるのをやめる2冊
足元が見えると、今度は人と比べたくなります。ここで手を止める本が要ります。
サイコロジー・オブ・マネー
お金は知識ではなく性格の問題だ、という立場の本です。
同僚の数字が耳に入ったとき、「区域が違う」と心の中で一言添えるようにしました。それだけで、帰りの運転中に引きずる時間が短くなりました。
もう一つ、お金の本を読む量を減らしました。 入れるほど足りない気がしてくる、というのはこの本を読んで初めて言葉になりました。
妻と「我が家にとっての十分はいくらか」を言葉にしてみたのも、この本のあとです。二人の答えがずれていました。 私は金額の話をしていて、妻が挙げたのは「急な出費に慌てないこと」でした。同じ不安を共有しているつもりでいたわけです。
バビロン大富豪の教え
漫画です。お金の本で何度も挫折した人向けです。
やったことは一つで、「余ったら貯める」をやめて、入ってきた時点で先に取り分けるように順番を変えただけです。同じお金の移動なのに、月末の気分がまるで違いました。
漫画なので、妻にも気負いなく渡せました。 これが思いのほか大きくて、月末に家計を眺める時間の会話が変わりました。お金の話は一人で頑張るものだと思い込んでいましたが、同じ絵を見ているかどうかのほうが、たぶんずっと重要でした。
最後に、何のために使うかを決める2冊
ここまで来て、初めて使い道の話が入ります。
DIE WITH ZERO
貯めることだけが正しいと思っている人を止める本です。
体を使う経験のためだけの枠を、家計の中に月単位で作りました。金額は大きくありません。この枠から出すと決めたことで、使うときに迷わなくなりました。
積立の額も少しだけ下げました。いちばん勇気が要りましたが、残高の増え方が鈍っただけで、不安は増えませんでした。
幸福の「資本」論
お金の話を、仕事と人間関係と並べて数え直す本です。
お金の心配だと思っていたものが、実は「働けなくなったら」という話でした。だとすれば積立を増やすより、営業以外にできることを一つ増やすほうが効く。 手の打ちどころが変わりました。
月に一度、仕事以外の人に会う日も決めました。人前が苦手なので、放っておくと一生増えません。頻度を決めてしまえば、苦手なことでも回りはじめるのだと思います。
読む前と、6冊を並べ直したあと
| 読む前 | いま | |
|---|---|---|
| 不安への対処 | 情報を増やせば減ると思っていた | 増やすほど増えると分かった |
| 家計の見方 | 金額を見ていた | 順番と枠を見るようになった |
| 人の数字 | 気になって引きずっていた | 区域が違う、で切れるようになった |
| 使うこと | 浪費かどうかを毎回悩んでいた | 枠に入っているかで決める |
効かなかった読み方
書き出す系の実践は、私には残りませんでした。
『幸福の「資本」論』で「不安を3つの箱に分けて書き出す」をやりました。気づきはありました。それきりです。8月のまとめで数えたときも、消えていた側に入っていました。
一度で終わるものは、その場では効いた気がします。続いたのは、順番を変えたものと、枠を決めたものだけでした。判断が要らなくなるからだと思います。
もう一つ、同時に何冊も読むのは向いていませんでした。 お金の本は言っていることが少しずつ違います。並べて読むと、どれが正しいかを考える時間が増えるだけでした。
こんな方に読んでほしい
- 昇給の額が見えてしまって、この先を考え始めた方
- お金の本を読むほど、不安が増えている方
- 節約は続くのに、何のためかは答えられない方
- 家族とお金の話をしたいが、切り出し方が分からない方
増やす話は1冊も入れていません。 私にできたのが、そこではなかったからです。
本は「聴く」こともできます。 机に向かう時間が取れないときほど、移動時間のほうが確実です。
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【関連記事】自分の時間を取り戻そうお金ではなく時間の話ですが、枠を先に決めるという発想は同じです。どちらも、増やす前に配り方を変える話でした。

