【書評】『サピエンス全史』〜歴史の本を敬遠していた30代営業マンが、仕事の景色が変わるまで〜
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九州でルート営業をしている30代です。前々職はスポーツジムのトレーナー、筋トレ歴10年。運転中のAudibleで月2〜3冊。これは要約ではなく、読んで何を変えたかの記録です。
はじめに〜この本を手に取ったきっかけ〜
歴史の本は、ずっと避けてきました。
学生の頃から年号を覚えるのが苦手で、知ったところで明日の仕事に関係ないと思っていたからです。私が読む本は、たいてい今日から使える実用書ばかりでした。
この本を手に取ったのは、正直に言えば周りに勧められたからです。話題になっているのは知っていましたが、上下巻の分厚さを見て何度も棚に戻していました。
読み始めたのは運転中のAudibleです。目で読んでいたら、たぶん最初の100ページで止まっていたと思います。
本の紹介
本の基本情報です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福 |
| 著者 | ユヴァル・ノア・ハラリ |
| 出版社 | 河出書房新社 |
| ジャンル | 歴史・人類史・教養 |
人類がどのようにいまの形になったのかを、大きな流れとして描く一冊です。どんな見立てが示されるのかは、ぜひ本書で確かめてみてください。この記事では内容の解説ではなく、読んだ私の仕事の見え方がどう変わったかをお話しします。
私がこの本から受け取った3つのこと
①会社もお金も、みんなが信じているから成り立っている
いちばん頭を殴られたのがこれでした。
私が毎日運んでいる商品にも、受け取る給料にも、物として決まった価値があるわけではありません。みんながそう扱うから、そう機能している。
これは怖い話でもあり、救いでもありました。目の前の当たり前は、絶対ではない。取引先との「昔からこうしている」という決まりごとも、同じ性質のものです。変えられない理由があるのではなく、誰も変えようとしていないだけかもしれない。
②豊かになっても、幸せになったとは限らない
ここは考え込みました。
生活は昔より確実に便利です。それなのに、私は「このままでいいのか」と車の中で考え続けている。便利さと満足は、同じ方向を向いていない。
前々職を思い出しました。ジムに最新のマシンが入っても、会員さんの継続率は変わりませんでした。設備が良くなることと、通い続けたくなることは別の話です。私はいつも、条件を良くすれば解決すると考えるクセがある。
③今日から使える話は、1つもなかった
正直に書きます。この本を読んでも、明日の商談が有利になることはありません。
私が求めていたのは、いつもそういう即効性でした。だから歴史を避けていたのです。実際、読み終えても訪問件数は変わりませんでした。
ただ、目の前のことを一段引いて見る癖は残りました。取引先とうまくいかない日でも、「これは人類の歴史からすると些細なことだ」と思えると、引きずる時間が短くなる。効き方が遅いだけで、効いてはいました。
私はこの本で、当たり前を疑うようになりました。実用書ばかり読んでいる方は、ぜひ手に取ってみてください。
サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福 [ ユヴァル・ノア・ハラリ ] 価格:1089円 |
読む前と読んだ後で、私はこう変わった
自分の中で起きた変化を、正直にまとめます。
| 読む前の私 | 読んだ後の私 | |
|---|---|---|
| 読む本 | 今日から使える実用書だけ | 効きが遅い本も混ぜる |
| 職場の決まりごと | 変えられないものだと思っていた | 誰も変えていないだけかもと考える |
| うまくいかない日 | 長く引きずっていた | 一段引いて見て、短く切り上げる |
| 歴史 | 明日の役に立たないので不要 | 前提を疑う材料になる |
私が実際に変えたこと
①月に1冊は、すぐ役に立たない本を入れる
いちばん大きい変化がこれです。読む本を実用書だけで固めるのをやめました。
すぐ効かない本を1冊入れると、実用書の読み方まで変わります。「この本の言っていることは、いつからそうなのか」と考えるようになる。以前は書いてあることを鵜呑みにしていました。
②「昔からこうです」と言われたら、一度だけ理由を聞く
取引先でも社内でも、この一言で止まる場面があります。以前は私も引き下がっていました。
いまは「差し支えなければ、経緯だけ教えてもらえますか」と1回聞きます。半分くらいは、誰も理由を覚えていません。理由がないと分かると、変える提案が出しやすくなる。押しが弱い私でも、経緯を聞く形なら角が立ちません。
③長い本は、最初からAudibleで聴くと決めた
読み方の話です。分厚い本を紙で買って、積んだまま終わらせたことが何度もありました。
分厚い本ほど運転中に回す。これを決めてから、避けていた種類の本が読めるようになりました。1日2〜4時間の運転は、私にとっていちばん確実な読書時間です。
まとめ〜こんな人に読んでほしい〜
『サピエンス全史』は、こんな方におすすめです。
- 実用書ばかり読んでいて、行き詰まりを感じている人
- 職場の「昔からこう」に疑問を持っている人
- 便利になったのに満たされない感覚がある人
- 歴史は明日の役に立たないと思っている30代
はっきり言って、すぐには役に立ちません。 上下巻あって分厚く、明日の商談には何の効果もない。私は途中で何度も「何のために聴いているんだろう」と思いました。
それでも、当たり前を一度外から見る体験は、実用書では得られませんでした。効きの遅い本を敬遠している方は、運転中や移動中に少しずつ試してみませんか。
本は「聴く」こともできます。 机に向かう時間が取れないときほど、移動時間のほうが確実です。
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