はじめに

「一生懸命説明しているのに、相手に『で、結局何が言いたいの?』と聞き返されてしまう…」
「会議の資料を作っても、上司から『構成が分かりにくい』と何度も修正を指示される…」
「頭の中では色々考えているのに、いざ文章にしようとすると、まとまりがなくなってしまう…」

30代になり、自分の「伝える力」に限界を感じていませんか?

論理的に考え、分かりやすく書く技術は、ビジネスのあらゆる場面で求められる普遍的なスキルです。しかし、このスキルは学校で体系的に教わる機会がほとんどありません。

今回ご紹介する、バーバラ・ミントの著書『考える技術・書く技術』は、そんな悩みを根本から解決してくれる「思考のバイブル」です。世界最高峰のコンサルティングファーム、マッキンゼーで長年教えられてきた「ピラミッド原則」という思考のフレームワークを、誰でも実践できるように解説しています。

この記事では、本書の核心である「ピラミッド原則」をベースに、特に重要な3つのポイントと、明日からすぐに使えるアクションプランを分かりやすく解説していきます。

本の紹介

項目内容
書名考える技術・書く技術 問題解決力を伸ばすピラミッド原則
著者バーバラ・ミント
出版社ダイヤモンド社
ジャンルビジネス、思考法、ライティング

本書は、マッキンゼーでライティングの指導を行ってきた著者が、相手に分かりやすく伝えるための文書作成術を体系化した一冊です。その核となる「ピラミッド原則」は、単なるライティング技術に留まらず、問題解決や論理的思考の強力なツールとして、世界中のビジネスパーソンに読み継がれています。

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3つの重要なポイント

本書の神髄は、伝えたいメッセージを頂点とし、その根拠となる情報をピラミッド状に構成していく「ピラミッド原則」にあります。この原則を理解することで、あなたの思考と文章は劇的に変わります。

ポイント1:結論から始める「トップダウン」の思考法

本書が最も強調するのが、まず「メインメッセージ(結論)」を伝え、その後に「根拠(理由)」を複数示すというトップダウンのアプローチです。

どのレベルであれ、あるメッセージはその下位グループ群のメッセージを要約したものでなければならない
本書より引用

聞き手や読み手は、まず全体の結論を知ることで、その後の詳細な情報をスムーズに理解できます。話が冗長になったり、結論が見えなかったりする文章は、この原則が守られていないことが原因です。常に「私の言いたいことは何か?」を自問し、それを最初に提示する意識が重要です。

ポイント2:根拠を整理する「So What? / Why So?」の関係

ピラミッドの縦のつながりは、「So What?(だから何?)」と「Why So?(なぜそうなの?)」という問いで成り立っています。下の階層の根拠を束ねると、上の階層のメッセージになり(Why So?)、上の階層のメッセージを具体的に説明するのが下の階層の根拠(So What?)です。

この関係性を意識することで、メッセージと根拠の間に論理的な飛躍がなくなり、説得力のある構造を作ることができます。自分の考えを整理する際、「本当にこの根拠でこの結論が言えるのか?」と自問自答する癖をつけましょう。

ポイント3:根拠をグループ化する「MECE」の原則

ピラミッドの横のつながりでは、同じ階層の根拠が「MECE(ミーシー:Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)」、つまり「モレなく、ダブりなく」整理されている必要があります。

各グループ内のメッセージは同じ種類のものでなければならない
本書より引用

例えば、「売上を上げる方法」の根拠として「顧客単価を上げる」「顧客数を増やす」「コストを削減する」を並べると、「コスト削減」は売上を上げる方法ではないためMECEではありません。根拠を論理的にグループ化し、モレやダブりをなくすことで、構造がより強固になります。

明日から取り組める3つのアクション

『考える技術・書く技術』の教えを、明日から使える具体的なアクションに落とし込みました。

アクション1:メールを書く前に「結論」を一行で書く

明日から、仕事のメールを書く前に、まず「このメールで伝えたい結論は何か?」を一行で書き出してみてください。そして、その一文をメールの冒頭に配置し、その後に詳細な理由や状況を続けるように構成します。これだけで、相手の理解度は格段に上がります。

アクション2:3つの理由を考える癖をつける

何かを主張したり、提案したりする際に、その根拠を「3つ」挙げる癖をつけましょう。なぜ3つかというと、1つでは弱く、多すぎると分かりにくいからです。「理由は3つあります。1つ目は…」と話すだけで、聞き手は心の準備ができ、話の構造を理解しやすくなります。

アクション3:自分の考えを「SCQA」で整理する

本書で紹介されている「SCQA」は、導入部を作るためのフレームワークです。

  • S (Situation): 状況(読み手が知っている客観的な事実)
  • C (Complication): 複雑化(その状況で起きた問題や変化)
  • Q (Question): 疑問(その結果、読み手が抱くであろう疑問)
  • A (Answer): 答え(その疑問に対するあなたの答え=文章の主メッセージ)

このフレームワークに沿って自分の考えを整理することで、相手を自然に自分の議論に引き込むことができます。

まとめ

『考える技術・書く技術』は、単なるライティングのテクニック本ではありません。自分の思考を構造化し、相手に分かりやすく伝えるための、普遍的な「知的生産の技術」を教えてくれます。

この本はこんな人におすすめ

  • 自分の考えを論理的に整理するのが苦手な30代社会人
  • 報告書や企画書の作成に時間がかかってしまう人
  • プレゼンや会議で「分かりやすい」と言われたい人
  • コンサルタントや企画職など、知的生産性の高さを求められる職種の人

本書のピラミッド原則は、一度身につければ一生使える強力な武器になります。思考のOSをアップデートし、ビジネスパーソンとして一段上のレベルを目指しませんか。

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  • 『アトミック・ハビット』:ピラミッド原則を日々の思考に取り入れることは、まさに「知的習慣」の形成です。『アトミック・ハビット』の技術は、この習慣化を強力にサポートします。

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