【要約】人を動かす 〜あらゆる人間関係を劇的に改善する不朽の名著〜
はじめに
「後輩や部下が、なかなか思うように動いてくれない」「上司との意見が合わず、いつも議論になってしまう」「同僚との関係がギクシャクしていて、仕事がやりづらい」
30代になり、責任ある立場を任されるようになると、このような「人間関係」の悩みは尽きません。スキルや経験は積んできたはずなのに、なぜかチームがうまく機能しない。そんな壁にぶつかっていませんか?
その問題の根源は、あなたの「人を動かす」スキルにあるのかもしれません。今回ご紹介するのは、約90年前に書かれ、今なお世界中のビジネスパーソンに読み継がれる不朽の名著、デール・カーネギーの『人を動かす』です。
本書は、小手先のテクニックではなく、人間の本質に基づいたコミュニケーションの原理原則を、豊富な実例とともに解き明かしてくれます。あらゆる人間関係の悩みを解決するヒントが、この一冊に詰まっています。
本の紹介
- 著者: デール・カーネギー
- 出版社: 創元社
- ジャンル: 自己啓発、人間関係、コミュニケーション
1936年に出版されて以来、日本で500万部、世界で1,500万部以上を売り上げている「自己啓発の原点」とも呼べる一冊。著者のデール・カーネギーは、人間関係やスピーチに関する研修コースを開発し、多くのビジネスリーダーを育て上げました。本書は、その長年の研究と実践の集大成であり、時代を超えて通用する普遍的な知恵が凝縮されています。
3つの重要なポイント
本書には30もの原則が記されていますが、ここでは特に30代のビジネスパーソンが職場で実践すべき、3つの核となる原則をご紹介します。
1. 批判せず、相手を理解しようと努める(盗人にも五分の理)
本書の根幹をなす最も重要な原則です。私たちは、相手が間違っていると感じると、すぐに正論で批判したり、非難したりしがちです。しかし、カーネギーはそれを固く禁じています。
人を非難するかわりに、相手を理解するように努めようではないか。どういうわけで、相手がそんなことをしでかすに至ったか、よく考えてみようではないか。そのほうが、非難するよりは、よほど有益であり、興味も湧いてくる。そして、同情、寛容、親切も、そこから生まれてくる。
(本書より引用)
どんな人にも、その人なりの「正義」や「理由」があります。頭ごなしに否定されては、相手は心を閉ざし、反発するだけです。まず相手の立場や考えを理解しようと努めること。 これが、人を動かすための全ての出発点となります。
2. 相手の「重要感」を心から満たす
人を動かす唯一の方法は、「その人が自ら動きたくなる気持ちを起こさせること」だとカーネギーは言います。そして、そのために最も効果的なのが、相手の「重要感(自分は重要な存在だと思いたい欲求)」を満たすことです。
人間の持つ性情のうちで最も強いものは、他人に認められることを渇望する気持ちである。
(本書より引用)
人は、自分の価値を認めてくれる人に対して、絶大な好意と信頼を寄せます。ポイントは、お世辞やゴマすりではなく、心からの誠実な評価を与えることです。相手の良い点を見つけ、具体的に、そして惜しみなく賞賛する。このシンプルな行動が、相手の心を動かし、あなたの強力な味方にしてくれます。
3. ひたすら「聞き手」に回り、相手に話させる
私たちはつい、自分の意見を主張したり、自分の話を聞いてもらいたくなったりします。しかし、人に好かれ、人を説得したいのであれば、その逆をいくべきです。
自分のことばかりしゃべる人間は、自分のことしか考えていない。自分のことしか考えない人間は、教養のない人間である。
(本書より引用)
相手に気持ちよく話をさせることで、相手は自己重要感を満たされ、あなたに好感を抱きます。また、相手の話を真摯に聞くことで、相手が本当に望んでいることや、問題の核心が見えてきます。会話の主導権は、話している側ではなく、聞いている側にあるのです。
明日から取り組める3つのアクション
1. 意見が違う時こそ「なるほど」から始める
会議や打ち合わせで反対意見を言いたくなったら、ぐっとこらえて、まず「なるほど、そういう視点ですね」と相手の意見を受け止めましょう。その上で、「ちなみに、私はこう考えたのですが、どう思われますか?」と質問形式で自分の意見を提示します。これだけで、無用な対立を避け、建設的な対話が生まれます。
2. 毎日、誰か一人の「名前を呼んで」具体的に褒める
「〇〇さん、先日の資料、非常に分かりやすくて助かりました!」のように、相手の名前を呼び、具体的な行動を褒める習慣をつけましょう。特に、普段あまり褒められる機会のない同僚や後輩の小さな貢献を見つけて伝えることで、相手のモチベーションは劇的に向上し、チームの雰囲気も良くなります。
3. 会話の「7割」を相手に話してもらう
1対1の面談や、同僚との雑談の機会に、「自分が話すのは3割、相手に話してもらうのが7割」と意識してみましょう。相手の話を遮らず、相槌を打ち、「それで、どうなったのですか?」と興味を持って質問を重ねる。これだけで、相手はあなたを「信頼できる良き理解者」だと認識してくれるはずです。
まとめ
この本はこんな人におすすめ
- 部下や後輩の指導に悩んでいる30代のリーダー、管理職
- 顧客や取引先との良好な関係を築きたい営業職、接客業の人
- 職場や家庭での人間関係を円滑にしたい全ての人
- コミュニケーション能力を向上させたいと考えている人
『人を動かす』は、単なる話し方のテクニック本ではありません。人間という存在を深く理解し、尊敬と誠実さをもって相手に接することの重要性を教えてくれる、人生のバイブルです。
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本書で「相手を理解し、聞く」ことの重要性を学んだら、次は「どう話すか」を深めてみましょう。『人は話し方が9割』は、本書の教えを補完し、より具体的なコミュニケーションの技術を教えてくれます。両方を読むことで、あなたの対人スキルは飛躍的に向上するでしょう。
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